ヘマトクリット値

ヘマトクリット値の概要

この項目は、血液中に占める赤血球容積の割合を調べる検査です。

ヘマトクリット値は、他の赤血球数・ヘモグロビン濃度と合せて、貧血・多血症の検査として用いられています。

ヘマトクリット値の生理的変動

性別による変動

男性の方が女性よりも値は高い傾向にあり、特に女性の場合では、月経の影響により低い値をを示す傾向があります。

その他の影響による変動

妊娠、特に妊娠後半では、循環血漿量が増加するため、見かけ上低い値となります。

激しい運動後などカラダが脱水状態の場合、循環血漿量が減少するため、見かけ上、高い値となります。

また、高地居住者の場合、酸素濃度が少なく、その状況下で体内に酸素を必要量取り込む必要があるために赤血球数が増加するためヘマトクリット値は高い値を示す傾向があります。

その他、喫煙者では高い値を示すことがあります。

検査の目的

1)診療時に実施する基本的項目として
2)貧血または多血症が疑われる場合や治療の経過観察

参考基準値  (単位:%)

男性 : 39.8 ~ 51.8

女性 : 33.4 ~ 44.9

※基準値は施設ごとで異なる場合があります。

ヘマトクリット値が異常を示す病態

高い値を示す場合
真性多血症、脱水症、高地居住者 など

低い値を示す場合
小球性低色素性貧血 (MCV、MCHCともに低下)
鉄欠乏性貧血、慢性感染症、持続的な出血 など

正球性正色素性貧血 (MCV、MCHCともに正常)
再生不良性貧血、白血病、脾機能亢進症(バンチ症候群)、腎性貧血、溶血性貧血(発作性夜間ヘモグロビン尿症など) など

大球性貧血 (MCV上昇・MCHC正常)
巨赤芽球性貧血(悪性貧血)、胃摘出後、肝硬変、甲状腺機能低下症 など

※MCV・MCHCに関しては赤血球恒数のページをご参照下さい。

検査時の注意事項

激しい運動により高い値を示すことがあるので、検査前は激しい運動は控えましょう。